"黒字リストラ"らしいけど…リストラ候補者は必ずしも無能とは限らない理由
"黒字リストラ"らしいけど…リストラ候補者は必ずしも無能とは限らない理由
"黒字リストラ"
…こんなキーワードが、トレンド入りしています。
昨年末頃より、転職活動をしている身でもあります。
リストラされたわけではありませんが、自分からいまの職場を脱出しようとしている身であります。
こんな私ですが、転職活動を通じて、いまの日本社会の、日本企業の考え方のようなものも、ある程度見てきました。
「リストラ=できない人の排除」ではない
ネットの記事、ネットの声を拝見すると…
「リストラ=できない人の排除」
…だという、単純な構図だと思っている人が多いです。
これは、こんなに単純ではありません。また、視点が間違っています。
いまの日本社会・日本企業では…
とにかく40代・50代といった年齢層は不要なのです
ここに「仕事ができる」「能力がある」等の要素はほとんど関係ありません
つまり…
「自分は仕事の成績が良いからリストラされない」という考えは間違いです
これが、現実であり、真実です。
現場では「人手不足」がますます深刻化していますが、それでも「中高年は不要」なのです
(注)私もこの現実により、転職活動で、本当に打ちのめされました。個人的に、この状況を良いとは思っていません。しかし、これが現実なのです。
切り捨てる側も中高年・切り捨てられる側も中高年
いま現在、それなりの大企業・優良企業で、それなりのポジションに就いている人たちは、40代~50代です。
一方で、昨年などに、「黒字リストラ」として、退職を迫られた人たちも、45歳以上といった年齢です。
つまり、双方ともに同じような世代ということになります。
「切り捨てる側」の中高年世代は…
「自分は能力があり高い役職に就いているからリストラする側なんだ」
…などと思っていませんか?
本当は、そうではないことを、頭の良い人なら気付いています。
むしろ役職者の方が給料が高い分、リストラされる側になるリスクが高いのです
…なので、頭が良く、上記の真実に気付いている人は、ひっそりと、転職の準備を始めるのです。
自分が、いつ「リストラされる側」になっても良いように…。
人間が相手なので「会社を辞めても生きていけるか」を重視する
もうひとつ、「リストラ=できない人の排除」ではない、ということの意味があります。
企業(リストラする側)も、できるだけ穏便に、リストラを済ませたいのです。
そして、リストラされた後に、当該の元社員が首を吊ったりされると、企業としては大イメージダウンとなるので、そういう事態も避けたいのです。
そうなると、「会社を辞めても生きていける」ような人をターゲットにしやすいです。
独身
扶養家族がいない
住宅ローンがない
仕事の専門性もあるので他でもやっていけそう
…などなど…。
(注)私は決してリストラという行為を肯定している訳ではありません
現在、45歳以上の中高年というと、年齢でバッサリ切りすぎていて、本当に良くないとは思います。
例えば私は40代後半ですが、いわゆるロストジェネレーション、就職氷河期世代です。
一方で、現在50代の人たちは、いわゆるバブル世代です。
就職氷河期世代・バブル世代を、同じように扱うなよ、とも思いますが…
バブル世代の人たちだって、自分の意志でその世代に生まれた訳ではありません。
人生100年時代というなら、画一的に年齢で差別せず、中高年も活用する必要がある
人生100年時代
この言葉が虚しく響きます。
日本は、先進国の中では、実は全く人を大切にしない国なんだな
…と、強く思う今日このごろです。
「転職エージェントに相談」を誘導するサイトばかりのインターネットの闇
「転職エージェントに相談」を誘導するサイトばかりのインターネットの闇
本当に、うんざりします。
「転職エージェントに相談」を誘導するWebサイトばかりで、本当にうんざりします。
記事内容としては、そこそこ良いことが書いてあると思しきサイトであっても、ページの後半では、「転職エージェント」の登録サイトへのリンクが出てくる。
結局のところ、アクセス数やクリック数によって、お金を稼いでいるだけ、なんですよね。
転職エージェントを全否定するつもりは、もちろんありません。
でも、「キャリアアドバイザー」と名乗っていても、実際に話してみると、若い方が多いです。
自分の人生の一大事である、転職について、(転職者からは)素性も明らかではない、自分よりも年齢が相当に若い「キャリアアドバイザー」に、なぜ、そんなに頼れるんでしょうか……。
特に中高年世代には、転職エージェントは優しい存在ではありません。
YouTubeでの発信をはじめました(ひっそりと)
YouTubeでの発信をはじめました(ひっそりと)
令和2年、あけましておめでとうございます。
このたび、思うところがありまして、YouTubeでの発信をはじめました(ひっそりと)。
私自身が、音声のみの動画が好きなこともあり、音声動画となっています。
もう全然、録音もうまくできておりませんし、ダメダメな部分ばかりですが…。
作成の動機のひとつには…
自分と同じ世代(40代後半/アラフィフ)のリアルな声を発信している人が、ネット上には少ない
と感じたことがあります。
中高年と名乗りつつ、40歳手前の方や、40歳そこそこくらいの方は、けっこういらっしゃいます。
でも…
中高年と言いつつ、私よりも、5歳下の世代、10歳下の世代…といった人たちが見ている「世界」は、私が見ている「世界」とは、全く違っている
はずです。
もちろん、40前後の人や、それよりも若い人にも、なにか気付きがあるかもしれません。
ですが、メインターゲットは、50前後(アラフィフ)の人です。
本当にこの場に書くこともためらうほどの、初心者の音声動画ですが…。
「中高年(就職氷河期)世代のつぶやき」
「中高年(就職氷河期)世代のつぶやき」
こういった内容から、はじめてみました。
本当にたいした内容ではありませんが、よろしければお聞きください。
動画チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC0H_kExk5UCW-WTdCK8DLmw
【第01回】中高年(就職氷河期)世代のつぶやき プロフィール
https://www.youtube.com/watch?v=7UD-onLltic
【第02回】中高年(就職氷河期)世代のつぶやき 書類通過率は何パーセント?
https://www.youtube.com/watch?v=CsFe2bbzJ1o
【第03回】中高年(就職氷河期)世代のつぶやき 転職をしても良い人アラフィフ
資格/試験 取得一覧 (2019年まで)
資格/試験 取得一覧 (2019年まで)
SEQ.取得年 資格/試験名称
01 1991年 情報処理能力認定試験A級
02 1991年 第二種情報処理技術者試験 (国家試験)
03 1995年 第一種情報処理技術者試験 (国家試験)
04 1995年 パーソナルコンピュータ利用技術認定試験4級
05 1995年 パーソナルコンピュータ利用技術認定試験3級
06 1997年 パーソナルコンピュータ利用技術認定試験2級
07 2000年 ORACLE MASTER Silver 7/8 共通 (旧制度)
08 2003年 IBM DB2グローバルマスター・エンジニア
09 2003年 IBM DB2グローバルマスター・エキスパート(管理)
10 2004年 UMLモデリング技能認定試験レベル1 (UMTP L1)
11 2008年 Cosminexus認定アプリケーション・エンジニア
12 2008年 Cosminexus認定プラットフォーム・エンジニア
13 2008年 Cosminexus認定アプリケーション・スペシャリスト
14 2008年 Cosminexus認定プラットフォーム・スペシャリスト
15 2009年 UMLモデリング技能認定試験レベル2 (UMTP L2)
17 2017年 ORACLE MASTER Bronze Database 11g
18 2017年 ORACLE MASTER Silver Database 11g (Oracle Certified Associate)
19 2017年 無線従事者 第三級陸上特殊無線技士 (国家試験,国家資格)
20 2017年 無線従事者 航空特殊無線技士 (国家試験,国家資格)
23 2018年 無線従事者 第一級陸上特殊無線技士 (国家試験,国家資格)
24 2018年 第二種電気工事士 (国家試験,国家資格)
25 2019年 第一種電気工事士 (国家試験,国家資格)※合格証のみ
26 2019年 認定電気工事従事者(国家資格)
27 2019年 初級ソフトウェア品質技術者 (民間資格)
28 2019年 第三種電気主任技術者試験 (国家試験,国家資格)
今年は、なんと言っても、電験3種:第三種電気主任技術者試験!
上記の28個の試験の中で、間違いなく最も難しかったです。
本当は、工事担任者の総合種や、情報処理の高度区分も、いろいろ計画していたのですが…。
諸事情にて、電験三種合格後から「転職活動」を始めてしまったので、そうなると勉強どころではなくなってしまいました。
改めて感じたことは、転職活動のような精神的に不安定となる活動を実施している最中は、勉強などできない、ということです。
勉強は、心身ともに、ある程度安定した状態にいないとできません。
現在、転職活動中にて、将来がまだわかりません。
今後も、学習記録は続けているつもりです。
人手不足が叫ばれているが「それでも中高年は不要」というジレンマ
人手不足が叫ばれているが「それでも中高年は不要」というジレンマ
どの業界、どの職種、どの職場・現場でも、叫ばれているのが「人手不足」。
もう本当に人がいない。
でも、じゃあ「ただ人がいれば良いのか?」といえば、もちろんそうではなく…。
(1)必要とするスキルセットを持った人がほしい(教育に力は入れられません)
(2)既存メンバーにうまく馴染んでくれる人がほしい(社歴の長い人や年下の上司ともうまくやってほしい)
(3)すぐに辞めたりせず長く働いてくれる人がほしい
(4)自ら自律的/自発的に行動してくれる人がほしい(職場側からは積極的な教育は期待できません)
(5)中高年(特に45歳以上)は不要(中高年なら卓越したマネジメント力がある場合以外は不要)
…というように、「人手不足で現場は本当にたいへん」だというのに、求職者への要求/こだわりはものすごいものがあります。
これは、多くの場合、人手不足の悪循環で、教育に十分な力を入れることができない、という事情があると思われます。
(しかし、教育=人財に投資できない企業/会社/組織は、長い目で見るとジリ貧です。)
そして、このたび、転職活動を実際にやってみて本当に感じたことは、上記の(5)の「いくら人手不足であっても中高年は要りません」という、企業側の強い姿勢でした。
企業側も、いちど正社員として人を雇い入れると、一応、簡単にはクビにできないと思っているので、異様なまでに「リスク」を嫌うわけです。
中高年の中途採用というのは、企業側からすると、様々なリスクがある…。というわけなんですね。わからなくもないですが…。
まぁ、私のいまいる現職の組織も、離職率は低い方で、中途採用の人はめったに来ないようなところなので、分かる部分もあります。
新卒からずっといる人たちばかりの組織だと、みんな悪気はないのですが、中途で特に年齢が高いような人とは、壁ができてしまうような雰囲気はあると思います。
同じ組織の中でも、部署間の異動でも同じようなことが起こりますから…。(マジです)
日本の企業/組織では、まだまだ、こういった「新卒一括採用」がメインで、「中途採用」の人がなかなかメインになれない文化を持っているところが、多いのでしょう。
でも…。
「ウチの会社は7割が中途採用者です」と大見栄きっている会社であっても、不思議なことに、「いくら人手不足であっても中高年は要りません」という、強い姿勢を持っているんですね。
本当に不思議なのですが…。
それを痛感しました。
警備業にも興味を持ったが…メンタルで休んだ経歴があると警備員にはなれない
ネットでは、最も底辺の職業などと言われています。
警備員のお仕事。私は底辺などと言う目で見たことはないんですが…。
私のように、無茶振りばかりしてくる顧客や、巨大すぎるタスク/スケジュールに押しつぶされ、残業ありきのプロジェクト進行などに、嫌気がさした、という者には、けっこう魅力的な仕事に思えました。
ネットで言われているほど、楽な仕事とは思いませんが…。
しかし、警備業法において、「警備員として就業できない人」…ということが定められています。(欠格事由)
その中に、「精神疾患で警備業に就くことができないと判断された人」(原文とは異なります)という条項があります。
これは、過去にうつ病などにかかったことがある人、という意味ではないので、仮にうつ病になったことがある人でも、現在普通に働ける状態で、医師がそのように診断書を書いてくれれば良い…はずなのですが…。
…まぁ、よほど喉から手が出るくらいに人を欲している状態でも無ければ、わざわざ過去に病歴がある人を好んで雇うはずもないと思います。
実際には、警備会社の方では、内定を出したあとに、前職調査を行い、その内容によっては、内定を取り消すことがあるとのことです。
…そう考えると、私は、警備員にはなりたくてもなれない可能性が高いです。
やはりビルメンが良いのか…
決してビルメンのお仕事をナメているわけではありません。
むしろ、いくら資格があっても、実務経験が未経験だと、相当な困難もあるのかなぁ…
…と思っております。
そういう思いもあって、警備業界にも当たってきたわけです。
そんなにIT系が嫌になったのか?
…と聞かれると、決してそういうわけではありません。
むしろ、本当ならこれまでのキャリア/経験を活かしたかったです。
他業界他業種を検討しているのは、以下の理由だけです。
IT系でいまの勤め先と同じような仕事だと結局同じ問題に突き当たる
IT系でサーバーや汎用機などの運用監視業務も応募したが運用系こそ中高年不要感が強かった
サーバーや汎用機などの運用監視業務って、本当に若手しか必要とされていないんです。
おそらく、広いIT系の職業の中でも、最も若手のみ感が強い気がします。
(応募して書類選考で落とされ続けて実感しました)
年末年始にも悩み続けると思います。
私は、無茶振りばかりしてくる顧客や、巨大すぎるタスク/スケジュールに押しつぶされ、残業ありきのプロジェクト進行などに、嫌気がさした。
あと10年以上も、この仕事を続けていくことに限界を感じた。
こういう人間です。
書類選考で落ちるより10倍はショックな面接後の不合格
書類選考で落ちるより10倍はショックな面接後の不合格
今回は本当になぐり書きにて乱筆失礼します。
先日の記事でも触れましたが、書類選考が通った某社に、面接に行ってきました。
相手は年配の人事管理職、事業部長クラス、部長クラスでした。
…即日、選考結果として「不採用」通知を受けました。
エージェント経由ですので直連絡ではありませんが、「上記の御三方それぞれの不採用コメント」が、通知と共に記載されていました。
正直、心にグサグサと来る言葉ばかりでした。
『xx分間ずっと話が途切れませんでしたね。もっと簡潔に説明してほしかった』
↓(私の心の声)
(経歴等を話せと言ったのはそっちだろ!…ってか、わざわざ時間計ってたんか!?)
自分と同年代の社会人相手に、こうも上から目線でモノが言えるってスゴイ。
ショックとともに、ある意味、感心しました。
私が新卒の頃は、まだインターネットが存在すらしていない25年くらい昔でした。
現代の就職活動の辛さというものを、この歳で経験し、良い勉強になっていると思います。
人生100年時代と言われていますが転職市場では年齢によって市場価値がものすごく低く見られます(特に40代後半以上は)
人生100年時代と言われていますが転職市場では年齢によって市場価値がものすごく低く見られます(特に40代後半以上は)
「人生100年時代」と言われています。
年金支給開始年齢も70歳まで引き上げられる可能性が濃厚です。
(下手すると75歳もありうる)
そんなご時世ですが、50歳にはまだ達していない年齢の私が実感したのは、『40歳代後半では年齢を理由に転職市場での「市場価値」がものすごく低く見られる』という現実でした。
今回の記事は覚書なので乱筆にて失礼します。
転職エージェントは決して求職者の味方ではない
(1)某有名大手転職エージェント(有料)に申し込んだところ「支援できない」と断れれた
(2)某中堅専門転職エージェント(無料)に電話面談にて希望を伝えたあと、連絡が途絶となった
(3)某有名大手転職エージェント(無料)経由で数十社に応募したがほぼ全数が書類選考で落とされた
(4)某有名大手転職エージェント(無料)経由で面接の連絡が企業から来たが、超上から目線だった
今日現在、上記(4)への対応で迷っている状況です。
(2)はひどいです。まだ(1)のようにはっきり断ってくれた方が良いです。
(2)には、面談では本当に正直に色々お伝えしました。IT系専門エージェントでしたが、こちらからの希望としては、「客先常駐」型の企業はNGだと伝えました。また、これは決まりで必ず質問することになっているという「メンタル不調になった経験はありますか」という質問にも、正直に伝えました。
それがいけなかったのでしょう。その翌日からは音信不通となりました。
あとから調べると、転職エージェント側からみて「商品価値がない」と判断された求職者は、音信不通扱いされることは、珍しくはないようです。
ここでいう「商品価値がない」とは、求人を出している企業に対しての商品価値がない、ということであり、その理由には「高年齢」も含まれるようです。
…なので、例えば50代では、転職エージェントから相手にされないことがよくあるそうです。
(3)の大手エージェントも、まだ連絡をとっていますが、こちらが「応募」したものを、本当に全数、企業側に「応募」してくれたのか、非常に疑問です。
これも調べたのですが、転職エージェント企業内での選考があり、それに落ちると企業側に応募もされないことがあるようです。
70歳まで現役であることが求められるご時世ですが50歳で転職市場価値はゼロとみなされます
求職者というレッテルをはがして考えてみます。
私は、いまでも、とあるIT系組織に属している社会人です。
例えば、上記の(4)の企業と仕事で関わることがあった場合、相手が課長だろうと部長だろうと、対等に接すると思います。(もちろん社会人の礼節は保ちますが)
ところが、ひとたび、「求職者」というレッテルをはられると、その企業の採用担当からは、ものすごく上から目線で接せられることになりました。
これが、いまの日本社会の転職市場の現実であるようです。
【現実】未経験職業への転職の壁(現時点では設備管理系への転職の夢は破れました…)
【現実】未経験職業への転職の壁(現時点では設備管理系への転職の夢は破れました…)
電験三種(第3種電気主任技術者試験)に合格した一点のみで、別に浮かれたわけではありません。
タイミング的に、同時期に、さまざまなことが身の回りで発生したのです。
自分も既存システム有識者として支援に入っていた大規模プロジェクトが様々な事情により大炎上
自分もそれの影響を受けていろいろたいへんな目にあった
上記のリカバリとして組織が行った人事などの方向性にうんざりした(組織として何の反省も見られない)
顧客側からのパワハラぎりぎりの圧力に本当にうんざりした
…いろいろなことが同時期に重なって、いっそうのこと、システムエンジニア職ではなく、設備管理系の職種に転職してしまおうか…。
そんな気持ちに、かなり本気でなりました。
私は、病気で休職していた時期もあり、いまの組織では、下記のような扱いでした。
すでにアラフィフの年齢だが、ほぼ平社員(過去にリーダ経験はあり)
収入的には30歳代前半と同程度(世間一般と比較しても30歳代前半程度)
きわめて特殊な業務領域の業務システムに特化した知識があるが、一般的なSEとしては中途半端なスキルを自覚
…まあ、私の世代(団塊ジュニア・就職氷河期世代)では、70歳までは現役で働かないといけないことが目に見えている中で、あと20年以上、いまの仕事を続けるのかなぁ…?
…という疑問に至ったわけです。
…あと、ぶっちゃけ、疲れました…。
40代後半(未経験)では「ろくな求人がない」現実
転職活動は、実際に求人にエントリー(応募)をしてみないと、なかなか実感できない部分があります。
転職コンサルのユーチューバーの方の動画も見て勉強しました。
複数の転職サイトに登録して、職務経歴などをアップしました。
設備管理系だと、電気の専門知識を活かせる「電気保安法人」の求人もわずかにありますが…。
「実務経験」が必須です。
ネットでは間口が広いと言われている「ビルメンテナンス業界」ですが、実際に「未経験OK」で募集している企業は、独立系として有名なビル管理会社ばかりです。
実際に何社かに応募したのですが、書類選考を通過するのは半分未満でした。(それでも良い方かもしれません)
書類選考が通らない原因は、おそらく年齢だと考えています。
精神的にも時間的にも、非常に辛い状況の中で、何社かとは面接も受けて…。
実は、独立系ビル管理会社の1社から、内定をもらいました。
しかし、面接時に細かく説明を受けた労働条件、給料などの問題を考えて……内定辞退しました。
もともとそんなに多くはもらっていない認識だった給料に関しても、現職の半分程度になること。(ざっくり200万円台です)
未経験の仕事なので収入減少は当然と思っていましたが……いざ半分になることを実感すると……決断しきれませんでした……。
(いまの自分が、もしも本当に無職で、何らかの正社員になりたいと思っていたならば、ビルメンも選択肢の一つだろうとは思いました)
※会社を数日、体調不良で休んでしまうくらいには、悩み苦しみました…。
やはり「未経験」の職業は厳しいと考え、経験があるはずのIT系に切り替えて活動しました。
改めて、とある転職エージェント会社に、登録をしてみました。
すると、転職エージェントから、「厳正に審査しましたがあなたは登録できません」という通知を受け、少なからずショックでした。
IT系の求人をいろいろ見てみても…。
業界の構造をある程度知っている身からすると、いまの組織を辞めてまで行きたいと思える求人は、なかなかありません。
とあるユーチューバーの方は、「日本には400万社もの企業がある。絶対に自分にマッチする企業はあるはずだ」とおっしゃっています。
それも真実なんだろうとは思います。
しかし、一見、インターネットが普及して探しやすくなったかに思える求人ですが、ネットで表に出ている求人には、なかなか良いものがない気がしました。
まだ、転職活動自体を、停止したわけではありませんが…。
未経験職業への転職の壁は想像以上でした。
(現時点では設備管理系への転職の夢は破れました…)
それでも、実際に転職活動に着手したことは、非常に大きな経験になったと思っています。
いまの日本社会において、40歳代後半からの転職は、とても厳しいという現実を肌で感じることができました。
【国家試験】電験三種(第3種電気主任技術者試験)合格しました!
【国家試験】電験三種(第3種電気主任技術者試験)合格しました!
昨日(2019年10月18日)、試験センターHPにて合格発表がありました。
合格通知ハガキは、まだ受け取っていませんが、試験センターHPで、受験番号を検索したところ、合格者一覧に存在していました。
試験センターによると、今年の合格率は、9.3パーセント。
例年通り、10パーセントを切る狭き門であったようです。
電験三種(第3種電気主任技術者試験)の実際の難易度
IT系を中心に、いままでにも、それなりに数多くの資格認定試験を受けてきました。
電気通信系でも、電気工事士(2種・1種)、無線従事者、工事担任者などを受けてきました。
それらと比較しても、電験三種は、最難関クラスでした。(少なくとも自分としては…)
理由は以下の通り。
(1) 出題者側が【10人のうち9人以上は不合格にさせよう】という意思を持って問題を作成しているため、過去問の暗記では全く通用しない(落とすための試験)
(2) 出題範囲が広すぎるため、全ての領域を全般的に学習することが困難(電気基礎理論~電力全般~機械・メカトロニクス・応用~法規)
(3) 表向きは高等学校電気科レベルの試験とされているため、電気業界に疎い人からは軽くみられがちだが、実際には電気系大学生でも合格は難しい内容
大昔は記述式だったものが、マークシートに変化したことから、「マークシートなんだからまぐれ合格もありうるじゃないか」という声も、一定数あります。
しかし、ちゃんと考えてみると、マークシートが理由で、試験自体が易化することは、ないのです。
確かに、マークシートなので、当てずっぽうでも、ある程度の点数なら取れる可能性が高いです。
それでも、5択なので、当てずっぽうで取れるとしても10~20点くらいが限界です。
合格点が60点の場合、40点~50点くらいの点数の位置に、受験者がものすごくたくさんいるわけです。
電験の問題は、毎年、高度な知識を持つ先生方が、「いかに暗記ではなく電気などの根本的な理解力で解ける問題を作るか」を一年間考えて、作成されます。
計算問題も多く、計算プロセスを間違えた結果の選択肢も、ちゃんと用意されていたりします(ルート3で割る部分を割らない場合…とか)。その意味では非常にイジワルな問題も多いです。
問題自体の難易度は上がっていると専らの評判です。
そうしたことをふまえると…。
当てずっぽうでの正解を含めて考えても、50点程度は実力で正解できる必要はあるのです。
電験三種の本試験問題を、初見で50点正解できる。これは、電験三種の合格者の多くのレベルだと思います。
(ちなみに電験二種は、三種の問題を80点が目標だと聞いています)
今年も合格点の調整が行われたようです。
理論:55点
電力:60点
機械:60点
法規:49点
今年の機械で60点というのは、受験者にとっては相当厳しいです。
法規で49点…ということは、法規は相当、平均点が低かったのでしょう。
電験の勉強は、下手すると精神的に病むレベルですので、二種を目指すかどうかは、考え中です。
実行力が伴わないマネジメントは無意味です(前回の続き)
実行力が伴わないマネジメントは無意味(前回の続き)
(現在、電験三種の試験前の追込み時期で、本来はこんな記事を書いている場合では無いのですが、ちょっと現実逃避気味で、短めに書きます。)
綿密なスケジュール(WBS)を立案しましょう
現実的なプロジェクト計画を作成しましょう
現実的な体制表・体制図を作成しましょう
これ自体は否定しません。むしろ正しいです。
ないよりは、ちゃんとした上記の計画があった方が、良いに決まっています。
でも…。
上記『だけ』では、ダメなんです。
上記の計画を、『実行できる人材』『実行できるスキル・能力』が伴う必要があります。
かんたんなことを言っています。
上記の計画を、『実行できる人材』『実行できるスキル・能力』が伴っていないと、
結局、上記の計画が、動きません。
結局、上記の計画が、動かずに、すぐに計画倒れになってしまいます。
大規模システムをスクラッチで開発するプロジェクトであれば…、
業務仕様をまとめて調整できる顧客サイドのキーマンが必要
顧客サイドの業務仕様をシステム仕様に落とし込める現場リーダーが必要
現場リーダーの意思に基づいて実際のシステムを構築できるエンジニアが必要
(※注)
かんたんなことを言っているつもりです。
そして、当たり前のことを言っているつもりです。
近年、電気工事士などをはじめ、IT系以外の領域の勉強をしています。
そのため、なおさら、IT業界を第三者的に見られると思っているのですが…。
電気の世界なら、電気の素人に電気工事はさせません。
間違った施工をすると、事故・災害・人身事故につながります。
ところが…。
IT系の世界では、けっこう無理なプロジェクトが横行します。
別に否定的な、悲観的なことを強調しているつもりはありません。
あたりまえのことを言っています。
上記(※注)で挙げたような人材が集められなかった場合は、
そのままではプロジェクトは進行できないんです。
進行できないならば、進行できるような状況に持っていくほかはないですよね。
つまり、「計画ありき」ではなく、「集められる人材(戦力)」に見合ったプロジェクトにするのです。
あたりまえのことがIT業界では通用しないと思えましたので、現実逃避も兼ねて書かせていただきました。
「プロジェクトマネジメント」だけでは無意味である理由
「プロジェクトマネジメント」だけでは無意味である理由
経済産業省の外部組織であるIPA・独立行政法人情報処理推進機構が中心となってとりまとめた、ITSS(ITスキルスタンダード)の、バージョン3が公開されてから、8年経過した。
ITSSそのものの成立から合わせると10年以上が経過した現在、それなりに、IT系企業を中心に、それを取り入れた人事制度(日本型のエセ成果主義と融合してしまった感じもあるが)も広まってきたように思える。
私の観測範囲では、あいかわらず「大規模開発プロジェクト」がうまく運営できずに炎上していることを多く見かける。
自身も、巻き込まれることが多い。
炎上プロジェクトが発生するたびに、経営層は決まって「PM力が足りない」「PM力を養成しなければ」と声高に言う。
PMとは、プロジェクトマネジメントのことである。
…まぁ、そういうことを声高に言う経営層は数年ごとに任期を終えて入れ替わっていくわけだが…。
炎上プロジェクトで必ず発生すること
炎上プロジェクトで、まず必ず発生することは、
「現場リーダー(PL・SLなど)とプロジェクト運営陣(PM・PMOなど)の対立」
…である。
その対立は、必ずしも表面化はしないこともあるが、裏も含めれば必ず発生している。
そしてその対立は、極めて深刻な場合が多い。
問題の根底には、人材不足がある。
開発プロジェクトの要は、現場リーダーである。
実は開発プロジェクトで最も必要とされ、常に不足が言われる存在は、現場リーダーなのである。
既存業務、現行システムの知識などが(比較的)豊富であり、その組織での開発経験がある人材が、現場リーダーに登用される。
小規模なプロジェクトであれば、現場リーダーだけでプロジェクト運営も可能だ。
その組織での開発経験を積むことで、自然と、プロジェクトマネジメントの能力も磨かれる。
しかし、大規模プロジェクトになると、現場リーダーだけでプロジェクト運営を行うことが不可能になってくる。
そこで、PMOなどのプロジェクト運営を主に担う者が必要となる。
プロジェクト運営を主に担う者。
この役割に適した人材は、奇しくも、現場リーダーの要件とかなり重なってしまう。
だが、実際には、ただでさえ担い手が少ない現場リーダーの要件を満たすような人材が、あえてプロジェクト運営に回されることは非常に少ない。
そのため、現場ではない場所(組織外・中途採用者など)から、埋め合わせをしようということが発生する。
こうして登用されたプロジェクト運営を主に担う者。(PMOなど)
当然ながら、その組織での開発経験は無いという者も多い。
その者自身に、スキル上の問題があるという訳ではない。
だが、その組織での開発経験がなく、開発対象の業務やシステムに対する知識もない。
こうした状況で、いきなりプロジェクト運営を主に担うと、必ず、現場リーダーと対立状態になってしまう。
つまり、こうした登用のしかたが、そもそも間違っているのである。
よほどのスーパーマン、いろんなプロジェクトを渡り歩き、問題解決のために辣腕を発揮してきた、というような人材ならば、別かもしれない。
しかし、実際にはそのようなスーパーマンはほとんどいない。
スーパーマンではないことが悪いことではない。
職種「プロジェクトマネジメント」にエントリレベルが存在しない理由
ITSSの定義上、職種「プロジェクトマネジメント」にレベル1~2は存在しない。
レベル1~2は、エントリーレベルとされている。
職種「プロジェクトマネジメント」は最低レベルでもレベル3と定義されている。
組織によっては、職種「プロジェクトマネジメント」はレベル4から開始という組織も多いと思われる。
これは、開発現場に当てはめて考えるならば、最低でも現場の主担当として業務をそれなりに経験した人、可能であれば現場リーダーを経験した人が、やっとスタートラインに立てる職種だということである。
開発や保守の経験を主担当としてリーダーになるまで積む中で…
対象業務知識の蓄積
対象システム知識の蓄積
汎用ITスキルの蓄積
プロジェクト管理・マネジメントスキルの蓄積
…が行われる。
その中で、特にプロジェクトマネジメント系の業務に向いている、と組織も認知し、本人も自覚する場合に、はじめてプロジェクトマネジメント職種への転換が行われる。
ここで重要なことは、上記でいうところの1番目と2番目の要素である。
当該組織・当該企業固有の業務やシステムの知識も十分に知っているという点が重要となる。
つまり、「PM力」のみを伸ばす、とか、「PM力」のみの人材、というものは、そもそも存在し得ない。
「PM力が足りない」「PM力を養成しなければ」ではなく、
「現場リーダーが足りない」「現場リーダーを養成しなければ」
という方が正しい。
無論、現場リーダーこそ、最も養成や確保が困難な存在であることは、上述した通りなのだが…。
ITエンジニアの世界は参入障壁がとても低い
ITエンジニアの世界は参入障壁がとても低い
ITエンジニアの世界は参入障壁がとても低い。
これは事実だ。
良くも、悪くも、である。
私が勤務している組織は、まったくたいした組織ではないので恐縮だが、毎年の新入社員の半数は非情報系(非IT系)の学校卒業者だ。
いわゆる「文系」の学生も3割くらいはいる。
それ自体、悪いことではない。単に事実を言っているだけである。
新入社員研修は、約3ヶ月。
その期間で、情報工学系の学生が経験したものと同じ学習は、当然ながら不可能だ。
うちの組織の場合、統合開発環境を使用したプログラム開発を、一通り実施するようである。
具体的には、Eclipse系の環境で、Java言語による開発がメインだ。
その他には、ネットワーク系や、データベース系の基礎も……やるのかな……。
……やっていてほしいが、その期間で、「本当の基礎」はできないだろうと思う。
SQLの触りくらいはやるのだろう。
何が言いたいのかと言うと、上記の新入社員研修では……
*「コンピュータの本当の動作原理」
*「コンピュータ・アーキテクチャ」
*「OS(オペレーティング・システム)の基礎」
……といった、本当の基礎部分は、やらないのである。
正しく言えば、その期間では「できない」。
どのような分野であっても言えることだが、「本当の基礎」が、最も難しく、学習に時間を要する。
そして、「本当の基礎」を学習しても、学習しなくても、実際の仕事を遂行するだけであれば、目に見えるほど差が出ない。
コストパフォーマンスが最悪なのである。
プログラム開発などは、まさにその典型だ。
良いプログラミングを行うためには、できるだけたくさんコーディングすることが良いとされている。
それはそれで正しい。
だから、みんな「コーディングしたい」と言う。
それでも現状に満足せずに学習してほしい
一例を挙げよう。
私の先輩に、非IT系出身で、技術系の自己学習に否定的だった人がいる。
ある案件で、プログラムの実行形式ファイルはあるが、ソースプログラムが消えてしまっている状況があった。
その先輩は、「逆アセンブルで復活できないか」と言ってきた。
私が、「いくら逆アセンブルや逆コンパイルができたとしても、ソースが元通りに復元できることはありません。ましてや、コメントなどは全く復元できません」と言ったところ、それが納得できない様子だった。
コンパイルのしくみ、アセンブルのしくみなどの基礎知識がまったくないためである。
IT系の仕事に就くことだけで、満足しないでほしい。
ひどい場合だと、「Hello world!」という表示ができたことで、そのプログラミング言語を習得した気分になっている者もいる。
IT系の仕事に就くことだけなら、なんの資格も要らない。
その意味では、参入障壁は低い。
しかし、その後が、とても大切なのである。
IT系の求人情報などを見ると……
経験したプログラム言語は何か
経験した環境(汎用系、オープン系、Web系など)
経験したプロジェクト規模は何名だったか
……といった、本質的ではない項目が目立つ。
重要なのは、そんなことではないのだが……。
あらためて、まだまだ人材開発の面で、発展途上で未熟な業界だなぁ、と思う。
COBOLを悪者にすると結局ますますIT業界から人が去っていく悪循環(COBOLでの開発保守の経験もない人がCOBOL不要とか勝手に言うなよ)
COBOLを悪者にすると結局ますますIT業界から人が去っていく悪循環(COBOLでの開発保守の経験もない人がCOBOL不要とか勝手に言うなよ)
まず、結論から先に言うと、
むしろ、優れた後方互換性によって、数十年も前のプログラムが現在でも稼働しているという特徴がある
一周回ってCOBOL技術者が不足してしまったため、かえって高価値になってきている
COBOLで書かれたプログラムが、現在でも社会インフラを支える大企業・官公庁システムにおいて、数千万ステップから数億ステップは稼働しているし、この状況がすぐに変化することはない
したがって、
「COBOLは若手が覚えるべきではない」
とか、
「COBOLはもうすぐなくなる」
......と言った言説は、的を射ていない。
私が情報系の学生時代だった25年以上も前から、「COBOL」なんて古い言語はなくなるから、「C言語」を学習すべきだ、と言われていた。
(当時はJavaはまだ生まれたばかりで浸透しておらず、オブジェクト指向も同様に浸透していない時代だった)
学校の講師の普通にそんなことをいう有様だった。
当然、世間を何も知らない学生でしかない私は、それを真に受ける。「そうかぁ、COBOLなんて使われなくなるんだ」
だから、当時は珍しかった「C言語」「アセンブラ」を学習できる専攻コースに進んだ。
(確かに、学生時代に「C言語」「アセンブラ」といった低レベル言語系を学習できたのは、自分にとっては財産だったと思っている)
※ここでいう低レベル言語系とは「機械に近い」という意味である。
私が就職した当時は、折も悪くバブル景気が崩壊した直後で、「就職氷河期」に入ってすぐだった。
そんな中、いま勤務しているユーザー系のシステム会社に入った。
新入社員研修で、みっちり仕込まれたのが、COBOL、および、それに関係するドキュメントの作成だった。
採用面接のときに、「C言語やアセンブラをやってきました」とアピールしたのに、いわゆる汎用機系の研修に回されたことは、当時、とてもショックで、「会社を辞めよう」かと本気で思った。
紆余曲折もあったが、その後、実際の稼働中のシステム保守や、いくつもの大規模な新規システム開発に携わった。
かなり昔から業務に情報システムを組み込んできたユーザー企業だったので、COBOLプログラム資産はかなりの物量があった。
そして、保守にしても開発にしても、プロジェクト規模が大規模化する傾向があった。
プロジェクトが大規模ということは、ユーザー企業の業務特性や習慣など、まったく知らないプログラマーが短期間に大量に集められ、システムを構築せざるを得ない、ということである。
(日本的なIT業界の多重請負構造の是非などはここでは言及しないが)
また、開発が終わると長い保守フェーズに入るわけだが、保守としてプログラムを修正する人は、開発当時の人とは違う。
これが当たり前の世界。
こういう状況にあって、COBOLは、以下のようなメリットをもたらしてくれた。
記述や表現が「不自由」であるため、かえって人によるクセが出にくく、誰が組んでも設計さえちゃんとしていれば、同じようなプログラムソースコードになる
データ項目ANK名などの管理がしっかりできていれば、後日、第三者がプログラムを追跡したり、検索したりすることが容易である
記述や表現は「不自由」だが、1バイト以上の文字データや数値データの扱いは、きわめて低レベルにできる(逆に言うとプログラマーが実データを低レベルに意識しないと書けない)
上記の特性があるため、「見積もり」の誤差が出にくい
特に一番目のメリットについては、昨今、COBOLではないモダン言語による大規模開発プロジェクトでは、フレームワークで吸収しようとして、それがうまく行かず、炎上しているのを、けっこう見かける。
趣味で書くプログラムではなく、仕事でつくるプログラムであり、使うのは自分ではなく、ユーザー企業(のユーザー)である。
そこに対して、「COBOLの仕事は楽しくない」「クリエイティブじゃない」とかいう意見は、まぁ、わからなくもないが…。
でも、それは個人の「仕事」に対するスタンスの問題もあるので、それが即「COBOLの仕事は若手にはやらせるな」というのは、暴論だと思う。
私は、システム開発保守の仕事で30年近い経験がある訳だが、このような「COBOLの仕事は若手にやらせるな」などという暴論を目にすると、本気でIT業界から去りたくなる。
本質的ではない、バカみたいな暴論が、まかり通ると、その業界の現場で働く人のモチベーションが低下する。
私は近年、IT系以外にも軸足を持ちたくて、電気系・通信系の学習をしている。
例えば電気系の世界で、「あそこの会社は誘導モーターを使っているから行きたくない」などという技術者がいるだろうか。
まぁ、ホテルだとか商業施設だとかは、電気系以外にもボイラー設備があるから、そこの設備管理はやりたくない、とか、そういうことはあるようだが…。
冒頭でもいったように、いまだに大企業・官公庁を中心に、金融、電気・ガスなどの公共事業といった、社会を支える重要なシステムは、COBOLで書かれたプログラムで稼働している。
この事実を無視、もしくは、歪んだ目で見て、開発現場の経験もない「日○コンピュータ」などの記者さんが、「COBOLの仕事は若手にやらせるな」などと書くことによって、経験のある自分でもモチベーションが下がるのだから、経験のない若手が「COBOL」の案件に関係する会社や部署に行かされたら、辞めよう、という気持ちになるのも無理はない。
COBOLとは、良い面、悪い面、含めて、どういう言語なのか。または、適用プロジェクトによって価値はどう変わるのか。
そういったことを、自分の経験としてとらえたうえで、「COBOL案件はお断り」と言うなら、全然問題ない。
問題なのは、経験もないのに、まことしやかに上記のような言説を吹聴する輩である。
ちゃんとした経験を持つ人であれば、たとえ個人的には「COBOL案件はお断り」であるとしても、決して他人にそれを強要することはないだろう。
俗に言う「コボラー」とは、COBOLを知っている人のことを指すのではない。
「COBOLしかやったことがないし、それ以外知らないので、わかりません」
という、勉強をしない人のことを指す。
「勉強をしない人」が、嫌われるのは当然のこと。
それこそ、COBOLとはなんの関連もない。
他の言語の技術者だって同じである。
また、一方で、ユーザー企業から重宝されているCOBOL技術者もいる。
大企業や官公庁で情報システム化が進んだ当時、「業務をシステムに落とせる人」が、大活躍した。
その当時、いまでいう超上流工程である「要件定義」「検討」から話ができて、それを設計書やプログラムにまで落とし込みができるスーパープログラマーがたくさんいた。
その時の開発言語もまた、COBOLだったため、現在、大企業や官公庁で稼働しているCOBOLプログラムには、「業務をシステム化した」ロジックが大量に含まれている。
いま現在、COBOL技術者に望まれているのは、単なるプログラミングができるという側面ではなく、COBOLプログラムに大量に含まれている業務ロジックを正しく扱える能力ということでもある。
COBOLを悪者にすると結局ますますIT業界から人が去っていく悪循環(COBOLでの開発保守の経験もない人がCOBOL不要とか勝手に言うなよ)
くりかえして言うが、「COBOLなんてなくなるので勉強する価値はない」という誤った言説は「25年以上前」からずっと言われ続けてきたが、現実には、「COBOLはいまでも大量に稼働していて社会を支えている」のである。
【国家試験】電験三種(第3種電気主任技術者試験)の難易度
【国家試験】電験三種(第3種電気主任技術者試験)の難易度
電験三種はただいま学習中ですが、自分が今までに受験してきたさまざまな資格試験の中でも、最も難しいレベルだと改めて思います。
特に思い知る部分としては、過去問題をただ単に反復練習するだけでは、決して合格できないというところです。(無論、過去問の反復練習は必須なのですが)
問題の出題者の意図を掴んだ理解をしないと難しいような問題になっているところです。
かと言って、第二種電気工事士などが「簡単」と言う気もありません。
電気工事士もしっかり数ヶ月間、学習しないと合格できません。当たり前ですが。
特に電気系の「ズブの素人」からだと、数ヶ月は必要です。
ただし、電気工事士は、「電気工事士として最低限これだけは絶対に押さえておきなさい」という知識や技能をチェックする試験です。
逆に言えば、その要点さえ押さえておけば、合格するように設計されています。
電験三種は、明らかに違います。
問題が本当に考え抜かれていて、前述のように、「深い理解」があるかを見てきます。 そして「落とし」に来ています。
10人中1人くらいの合格で良いとされている試験です。
10人中9人は不合格で良いという試験です。
(以下は、自分が実際に受験したり学習したりして、ある程度の実感が持てるもののみを挙げています。電験二種などはまだ学習経験がないので挙げていません)
数字が大きい方が難易度が高いという意味です。
【電気系】
第二種電気工事士(筆記試験):20
第二種電気工事士(技能試験):30
第二種電気工事士トータル:50
第一種電気工事士(筆記試験):40
第一種電気工事士(技能試験):60
第一種電気工事士トータル:100
【通信系(有線系)】
電気通信工事担任者3種:30
電気通信工事担任者1種:120
電気通信工事担任者総合種:150
電気通信主任技術者:750
【通信系(無線系)】
第一級陸上特殊無線技士:180
第二級陸上無線技術士:500
第一級陸上無線技術士:1000
【IT情報系】(参考)
基本情報技術者試験:250
応用情報技術者試験:400
高度区分情報処理技術者試験:500〜800
ちなみに私の所属する企業体では、電験三種は非常に低く見られています。
IoT、5Gなどの新技術領域にとっても、基礎である電気技術を広く知っていることを示す資格なのに、残念なことです。
「5G」「IoT」「AI」などと言う前に、基礎理論となる「電気工学」「電子工学」「無線工学」を勉強しよう!
「5G」「IoT」「AI」などと言う前に、基礎理論となる「電気工学」「電子工学」「無線工学」を勉強しよう!
今年に入って、私は仕事の忙しさもあるが、何より、「電験三種」(第三種電気主任技術者試験)の勉強に時間を使っている。
(このブログもそれがあって更新が滞り気味になってしまった)
電験三種の試験範囲は本当に広範囲にわたっている。
電気工事士試験とは比較にならない。
電験三種の範囲をすべて人に教えられるくらいに知っている人なら、確かに誰からも一目置かれるだろう。
ウチの親などは全く無知なので、私が先日合格した「第一種電気工事士」のほうが、「電験三種」よりも上だと思ったようだ。
頭についている「一種」「三種」という数字から、そう思うのだろう。
ちなみにウチの会社の人事部も、同じくらいにしか思っていない。電験三種と第二種電気工事士が同レベルに社内的にはランキングされている。
愚痴はさておき。
ウチの会社の経営層が、盛んに「DX」(デジタライゼーション)とか、「AI」「IoT」などと言い出している。
そして、そういう領域の研修を受けなさいという。
研修を受けるのは良い。そういう領域について関心を持ち、学習するのも良いだろう。
しかし、「5G」「IoT」「AI」などという領域は、複数の領域が複合した「応用分野」である。
例えば、5Gにしても、ではそれより以前の、第一世代から第四世代までの無線通信システムについて、ちゃんとわかっているのか?……と言いたい。
IT系の分野でも、「データベースの専門家です」という人が、基礎となる「ストレージのしくみ」や「コンピュータの動作原理」を知らず、「SQLならわかります」などと言い出したら、それはニセモノだとわかってしまう。
回り道に見えるかもしれないけれど、応用分野をしっかり理解したいと思うなら、基礎分野から学習しないといけない。