人手不足が叫ばれているが「それでも中高年は不要」というジレンマ
人手不足が叫ばれているが「それでも中高年は不要」というジレンマ
どの業界、どの職種、どの職場・現場でも、叫ばれているのが「人手不足」。
もう本当に人がいない。
でも、じゃあ「ただ人がいれば良いのか?」といえば、もちろんそうではなく…。
(1)必要とするスキルセットを持った人がほしい(教育に力は入れられません)
(2)既存メンバーにうまく馴染んでくれる人がほしい(社歴の長い人や年下の上司ともうまくやってほしい)
(3)すぐに辞めたりせず長く働いてくれる人がほしい
(4)自ら自律的/自発的に行動してくれる人がほしい(職場側からは積極的な教育は期待できません)
(5)中高年(特に45歳以上)は不要(中高年なら卓越したマネジメント力がある場合以外は不要)
…というように、「人手不足で現場は本当にたいへん」だというのに、求職者への要求/こだわりはものすごいものがあります。
これは、多くの場合、人手不足の悪循環で、教育に十分な力を入れることができない、という事情があると思われます。
(しかし、教育=人財に投資できない企業/会社/組織は、長い目で見るとジリ貧です。)
そして、このたび、転職活動を実際にやってみて本当に感じたことは、上記の(5)の「いくら人手不足であっても中高年は要りません」という、企業側の強い姿勢でした。
企業側も、いちど正社員として人を雇い入れると、一応、簡単にはクビにできないと思っているので、異様なまでに「リスク」を嫌うわけです。
中高年の中途採用というのは、企業側からすると、様々なリスクがある…。というわけなんですね。わからなくもないですが…。
まぁ、私のいまいる現職の組織も、離職率は低い方で、中途採用の人はめったに来ないようなところなので、分かる部分もあります。
新卒からずっといる人たちばかりの組織だと、みんな悪気はないのですが、中途で特に年齢が高いような人とは、壁ができてしまうような雰囲気はあると思います。
同じ組織の中でも、部署間の異動でも同じようなことが起こりますから…。(マジです)
日本の企業/組織では、まだまだ、こういった「新卒一括採用」がメインで、「中途採用」の人がなかなかメインになれない文化を持っているところが、多いのでしょう。
でも…。
「ウチの会社は7割が中途採用者です」と大見栄きっている会社であっても、不思議なことに、「いくら人手不足であっても中高年は要りません」という、強い姿勢を持っているんですね。
本当に不思議なのですが…。
それを痛感しました。
警備業にも興味を持ったが…メンタルで休んだ経歴があると警備員にはなれない
ネットでは、最も底辺の職業などと言われています。
警備員のお仕事。私は底辺などと言う目で見たことはないんですが…。
私のように、無茶振りばかりしてくる顧客や、巨大すぎるタスク/スケジュールに押しつぶされ、残業ありきのプロジェクト進行などに、嫌気がさした、という者には、けっこう魅力的な仕事に思えました。
ネットで言われているほど、楽な仕事とは思いませんが…。
しかし、警備業法において、「警備員として就業できない人」…ということが定められています。(欠格事由)
その中に、「精神疾患で警備業に就くことができないと判断された人」(原文とは異なります)という条項があります。
これは、過去にうつ病などにかかったことがある人、という意味ではないので、仮にうつ病になったことがある人でも、現在普通に働ける状態で、医師がそのように診断書を書いてくれれば良い…はずなのですが…。
…まぁ、よほど喉から手が出るくらいに人を欲している状態でも無ければ、わざわざ過去に病歴がある人を好んで雇うはずもないと思います。
実際には、警備会社の方では、内定を出したあとに、前職調査を行い、その内容によっては、内定を取り消すことがあるとのことです。
…そう考えると、私は、警備員にはなりたくてもなれない可能性が高いです。
やはりビルメンが良いのか…
決してビルメンのお仕事をナメているわけではありません。
むしろ、いくら資格があっても、実務経験が未経験だと、相当な困難もあるのかなぁ…
…と思っております。
そういう思いもあって、警備業界にも当たってきたわけです。
そんなにIT系が嫌になったのか?
…と聞かれると、決してそういうわけではありません。
むしろ、本当ならこれまでのキャリア/経験を活かしたかったです。
他業界他業種を検討しているのは、以下の理由だけです。
IT系でいまの勤め先と同じような仕事だと結局同じ問題に突き当たる
IT系でサーバーや汎用機などの運用監視業務も応募したが運用系こそ中高年不要感が強かった
サーバーや汎用機などの運用監視業務って、本当に若手しか必要とされていないんです。
おそらく、広いIT系の職業の中でも、最も若手のみ感が強い気がします。
(応募して書類選考で落とされ続けて実感しました)
年末年始にも悩み続けると思います。
私は、無茶振りばかりしてくる顧客や、巨大すぎるタスク/スケジュールに押しつぶされ、残業ありきのプロジェクト進行などに、嫌気がさした。
あと10年以上も、この仕事を続けていくことに限界を感じた。
こういう人間です。