"黒字リストラ"らしいけど…リストラ候補者は必ずしも無能とは限らない理由
"黒字リストラ"らしいけど…リストラ候補者は必ずしも無能とは限らない理由
"黒字リストラ"
…こんなキーワードが、トレンド入りしています。
昨年末頃より、転職活動をしている身でもあります。
リストラされたわけではありませんが、自分からいまの職場を脱出しようとしている身であります。
こんな私ですが、転職活動を通じて、いまの日本社会の、日本企業の考え方のようなものも、ある程度見てきました。
「リストラ=できない人の排除」ではない
ネットの記事、ネットの声を拝見すると…
「リストラ=できない人の排除」
…だという、単純な構図だと思っている人が多いです。
これは、こんなに単純ではありません。また、視点が間違っています。
いまの日本社会・日本企業では…
とにかく40代・50代といった年齢層は不要なのです
ここに「仕事ができる」「能力がある」等の要素はほとんど関係ありません
つまり…
「自分は仕事の成績が良いからリストラされない」という考えは間違いです
これが、現実であり、真実です。
現場では「人手不足」がますます深刻化していますが、それでも「中高年は不要」なのです
(注)私もこの現実により、転職活動で、本当に打ちのめされました。個人的に、この状況を良いとは思っていません。しかし、これが現実なのです。
切り捨てる側も中高年・切り捨てられる側も中高年
いま現在、それなりの大企業・優良企業で、それなりのポジションに就いている人たちは、40代~50代です。
一方で、昨年などに、「黒字リストラ」として、退職を迫られた人たちも、45歳以上といった年齢です。
つまり、双方ともに同じような世代ということになります。
「切り捨てる側」の中高年世代は…
「自分は能力があり高い役職に就いているからリストラする側なんだ」
…などと思っていませんか?
本当は、そうではないことを、頭の良い人なら気付いています。
むしろ役職者の方が給料が高い分、リストラされる側になるリスクが高いのです
…なので、頭が良く、上記の真実に気付いている人は、ひっそりと、転職の準備を始めるのです。
自分が、いつ「リストラされる側」になっても良いように…。
人間が相手なので「会社を辞めても生きていけるか」を重視する
もうひとつ、「リストラ=できない人の排除」ではない、ということの意味があります。
企業(リストラする側)も、できるだけ穏便に、リストラを済ませたいのです。
そして、リストラされた後に、当該の元社員が首を吊ったりされると、企業としては大イメージダウンとなるので、そういう事態も避けたいのです。
そうなると、「会社を辞めても生きていける」ような人をターゲットにしやすいです。
独身
扶養家族がいない
住宅ローンがない
仕事の専門性もあるので他でもやっていけそう
…などなど…。
(注)私は決してリストラという行為を肯定している訳ではありません
現在、45歳以上の中高年というと、年齢でバッサリ切りすぎていて、本当に良くないとは思います。
例えば私は40代後半ですが、いわゆるロストジェネレーション、就職氷河期世代です。
一方で、現在50代の人たちは、いわゆるバブル世代です。
就職氷河期世代・バブル世代を、同じように扱うなよ、とも思いますが…
バブル世代の人たちだって、自分の意志でその世代に生まれた訳ではありません。
人生100年時代というなら、画一的に年齢で差別せず、中高年も活用する必要がある
人生100年時代
この言葉が虚しく響きます。
日本は、先進国の中では、実は全く人を大切にしない国なんだな
…と、強く思う今日このごろです。