就職氷河期世代は現在の35歳~45歳ではない!(ざっくり言いすぎ)
就職氷河期世代は現在の35歳~45歳ではない!(ざっくり言いすぎ)
「就職氷河期世代」を、昨年、日本政府の方が「人生再設計第一世代」という、またわけのわからない名称で呼び始めて、話題となりました。
そして、ざっくり…非常にざっくりと、
「就職氷河期世代は現在のだいたい40歳前後」
「だいたい35歳~45歳の人たち」
…という情報が、ネットを中心に、マスコミにも流れました。
そもそも、「就職氷河期」とは…
(1)1993年~2005年に就職活動を行った時代・世代
1991年頃に発生した「バブル崩壊」の後の、「日本経済がひたすら下降していった時代」の影響を受けて、1993年~2005年までの間、日本全体規模で、全ての企業・公務員などの「職場」が、その採用人数を極端に少なくしたため、その時期に就職活動をした世代・人々の多くが、まともな働き口に恵まれなかった時代
(2)2010年~2013年に就職活動を行った時代・世代
アメリカ起因の世界的不況「リーマンショック」に端を発した不況の影響を受けて、上記(1)の時期に似て、日本全体規模で、全ての企業・公務員などの「職場」が、その採用人数を少なくしたため、その時期に就職活動をした世代・人々の多くが、まともな働き口に恵まれなかった時代
(3)広い意味では、上記(1)以降、(2)に至るまでの間に就職活動を行った時代・世代
上記(1)と(2)の間には、「ITバブル」と呼ばれる好景気な時代があった。しかし、1992年までのバブル景気時代のような採用状況と異なり、人手不足からくる売り手市場ではあっても、採用側は、とくに優秀な人材のみを選ぶ「厳選採用」を貫くことが多く、就職状況は「二極化」が顕在化し、「勝ち組」「負け組」という言葉も言われるようになった時代
…という時代なのです。
上記(3)の解釈には個人差があると思いますが、いずれにしても、
1993年~2013年という、20年間という長い年月なのです。
「就職氷河期世代は現在のだいたい40歳前後」
「だいたい35歳~45歳の人たち」
…などという、ざっくりな捉え方では、言い当てていませんよね!?
ウィキベディア百科事典については、賛否両論があるとは思いますが、
こと「就職氷河期」についての説明は、かなりの正確さを持っていると思います。
1993年なんていまの20代は生まれていないから知らなくて当然
私は、上記で言う(1)の世代に当たるので、ものすごく年代にはこだわりがあります。
でも、いまの20代の人にとっては、「就職氷河期」が何年から始まったか、などということは、数年違って伝えられても、何も感じないと思います。
それは仕方がないことですが…。
「就職氷河期」の、たった一年前までは、「バブル景気の影響で超売り手市場だった」わけで…。
世代を言うならば、ざっくり表現はやめていただきたいのです。