IT (情報技術) 学習記録-もしくは中高年(就職氷河期世代)の生き方-

IT系,または,電気通信系資格の学習記録を中心に。もしくは中高年(就職氷河期世代)の生き方,働き方,世の中。中高年の転職の現実。

IT業界の実態と業務に深く潜るべきか否かの様々な見方


IT業界の実態と業務に深く潜るべきか否かの様々な見方


このブログをお読みいただいている方には、多少なりとも私の考え方の傾向をつかんでおられると思う。

私は、過去の記事で何度か言ってきたように、純粋に「IT汎用スキル」だけで勝負しようとすると、いまのIT業界は、本当に技術者へのリスペクトがなく、技術者を消耗品のように扱うため、結果として『過当競争』に追い込む。

それから逃れるには、「IT汎用スキル」"だけ"で勝負するのではなく、特定分野の「業務やシステム固有の知識」"も"併せて保持して行くことで、希少価値を高める事が重要であると考えている。

しかし、無論の事、同じ事を、まったく異なる側面から見ることもできる。最近、それをとても強く感じた記事を拝読したので、ここに紹介したい。


新人SEが同じ場所で常駐を続けると蝉になる

fumisan.hatenadiary.com


上記の記事に対して、私は下記のようなブックマークコメントを付けた。


この、紹介した記事内容自体には、特に反論の要素はない。確かにそうだな、と思った。

現に、私の観測範囲でも、新卒一年目から20年以上も、客先常駐で派遣されてきて、自社よりも客先での人間関係の方が広く深くなり、それこそ客先SEリーダーなどから「うちに移籍すれば良いのに」と言われることも多かったものの、様々な事情があって、いまでもそのユーザー企業のシステム再開発の有識者として、常駐型で働いているという人を知っている。

(この方は、会社は違えども新卒年度が私と一緒だったので、いろいろと共に成長してきたという思いはある)

また別の方は、長く独立系ITベンダー側の技術者として、時には常駐したり、時には請負先リーダーをやったりしていたが、ユーザー系の元請IT企業に移籍された。それも実例として知っている。


IT業界の実態を図にしてみた


IT業界の実態を、簡単な図にしてみた。普通は上にユーザー企業があって、下に下請けベンダーがあるような、ピラミッド型で表現されることが多いが、上下関係みたいで嫌なので、関係を横にしてみた。


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この図を見ていただければわかると思うが、何だかんだと言っても、いちばんの問題は、この図の中間部分に居座っている会社の存在なのである。

上の例で言うならば、GHシステムの人間が、GHシステムの人間として元請けから発注を受けるとか、もしくは、容易に元請企業に転籍できるとか、そういう構造になっていない点が、まずもって問題である。

もちろん、これは、上記の紹介記事で言われる「サイロ化」されたユーザー側に近寄る方向なので、これが全て良いわけではない。

しかし、「サイロ化」の現場に入ることが、なぜ危険と言われるか。それは、「サイロ化」自体の問題ではなく、発注元(上記の図で言うと中間に位置している企業や、元請け企業)の都合で「いつでも切られる状態に置かれたまま」であることが、最も技術者を不幸にしている訳である。


技術者をリスペクトしない国、日本


バブル崩壊から20数年。

日本はすっかり、技術者(エンジニア)をリスペクトしない国と化してしまった。

本当に先進国から後進国に、どんどん下へ下へと向かっているのだと思う。


(関連過去記事)

kf7757.hatenablog.com

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