2TBプラッタのハードディスクドライブ(HDD)が主流になりつつあるのか(SSDはいまだに信用できない件)
2TBプラッタのハードディスクドライブ(HDD)が主流になりつつあるのか(SSDはいまだに信用できない件)
プラッタというのは、磁気ディスクの円盤の事である。私の認識では、両面が主流になったり片面が主流になったり(物理的なサーボ情報の記録の方式がいろいろあった)したが、近年は、両面記録方式が主流だと思う。
1枚2面の磁気ディスクを、1枚のプラッタと呼び、両面に、その先端に磁気ヘッドが付いたアーム(アクチュエーター)がある。
アクチュエーターは、1秒間に約100回程度の速度で動くことができる。これは非常に高速に思えるかもしれないが、コンピュータの処理の中では『きわめて低速』な動作である。
このアクチュエーターが動いて、磁気ディスクの目的のトラックまで移動する時間の事を『シーク時間』という。
シークした後、目的の読み取り位置(セクター)に磁気ディスク自体が回転してくるまでの待ち時間の事を『回転待ち時間』という。
この電子的ではない、機械的な動作こそが、ハードディスクドライブ(HDD)の、速度面でのボトルネックであり、また最も故障しやすい部分でもある。
「2TBプラッタ」という事は、1枚2面の記録容量が2TB (2000GB) という事である。
つい最近までは、「1.33TB」「1TB」クラスのプラッタが主流だと思っていたのだが、HDDの世界も容量がどんどん増加しているという事のようである。
弊職場の自席には未だに10年以上前の Core 2 Duo クラスの HDD容量が100GB少々というPCが存在し稼働中である
たぶん、普通のIT企業にはありえない光景だとは思うが、弊職場の自席には未だに10年以上前の Core 2 Duo クラスの HDD容量が100GB少々というPCが存在し稼働中である。
無論、メイン機としては使っていないが、TeraTerm端末としてならば、よく使う。
昨年の夏まで、約3年もの期間、休職して職場を離れてしまっていた訳であるが、休む前に使っていたPCを、そのまま使用しているのである。
流石にバッテリーは消耗しきってしまい機能しない。しかし、HDDは未だに使用に耐えている。かなり乱暴に使っているつもりではあるのだが…。
10年以上も前から使っているので、その当時にローカルHDDに保存したファイルなどが、いまだに読み出せる。
なんでも2020年にはHDDよりもSSDの方が多くなるらしいけど
SSD(Solid State Drive:ソリッド・ステート・ドライブ)が、一般的に使用されるようになって久しい。
しかし、ウチの職場では、皆古いPCを使い倒しているためか、まったく一般的になっていない。
先日、自宅のPCを交換したときにも、SSDにする気にはならなかった。
高いという点も確かにある。しかし、いちばんの理由は、いまだに長期間のデータ保存の実績がない、という点が大きい。
SSDとは、原理的にはUSBメモリーと同様の、「フラッシュメモリーストレージ」である。
フラッシュメモリーのうち、BIOSやファームウェアに使用されている「NOR」型ではなく、書き込み速度が高速化でき、集積度が上げられる「NAND」型がSSDには使用される。
フラッシュメモリーの良い点は、もう広く知れ渡っているのでここには記載しないが、やはり気になるのは、悪い点の方である。
既にデータが書き込まれている領域を直接書き換える事ができない(Trimコマンドで対応)
まったくアクセス(通電)しない状態で放置すると、いつの間にかデータが「蒸発」してしまう
温度や湿度などといった使用環境にも左右されるが、フラッシュメモリーには、上記のような、仕組み上の欠点が存在する。
特に「寿命」と「データの蒸発」という問題は、技術的なパラダイム変化が欲しいようなレベルの問題だと思う。
ちなみに、某メーカーの資料によると、SSDの種類(SLC,MLC,TLC)ごとの寿命とデータ書き込み回数は以下の通り。
また、TLCでは、置かれている環境にもよるようだが、まったくアクセスしない状態で放置すると、約6ヶ月くらいでデータが消えてしまう可能性があるらしい。
SSDに関しては、もう少し長期利用した場合の実績データを集めたいところである。