IT (情報技術) 学習記録-もしくは中高年(就職氷河期世代)の生き方-

IT系,または,電気通信系資格の学習記録を中心に。もしくは中高年(就職氷河期世代)の生き方,働き方,世の中。中高年の転職の現実。

転職してよかったことはたったひとつ


転職してよかったことはたったひとつ


最初に断っておくと、前職を辞めたこと自体には、後悔はありません。

辞めるべくして辞めたと思っています。

それでも、いまの日本社会においては、以下のことが厳然としてあります。


転職という行為は基本的にはマイナス方向に評価される


「そんなことはない」と反論する人も居ると思いますが、「基本的には」という言葉をつけて、私はこのように断言します。


転職して、純粋に生活の質や収入が向上している人も、もちろんたくさん居ます。

ネットやSNSなどでも、そういう人の声の方が多いでしょう。

しかし、人の性質として、成功体験を発信するのは簡単ですが、失敗体験を発信するのは相当に精神力が必要となります。

自分の失敗体験や、非常に辛かった経験などは、基本的に、誰にも言いたくなくなります。

「成功者バイアス」(生存者バイアス)という言葉もあります。

ネットなどに出回っている「声」は、一部の成功体験の方に、相当バイアスがかかっている情報であると思います。

そもそも、何を持って「成功」と言うかは、人それぞれなのですが、そこにはひとまず言及しないとしても…。


転職して、純粋に生活の質や収入が向上し、「転職は成功だった」と真に思っている人が居る…、

その一方で…。

  • (1)「転職したこと自体には後悔はないけど、たくさんのものも失った」

  • (2)「転職したこと自体には後悔はないけど、新しい職場では想像を絶する苦労をした」

  • (3)「正直、転職は失敗だった。しない方が良かった」

…などと、思う人も、たくさん居るのではないかと思います。


学校の入学試験や、資格試験の受験にも見られる現象ですが…。

例えば合格率20パーセントの試験だった場合、1人の合格者が居る一方で、4人の不合格者が居るわけです。

しかし、世間に声として広まるのは、20パーセントの合格者の声だけです。


「成功者バイアス」(生存者バイアス)については、ウィキペディア百科事典もご確認ください。

ja.wikipedia.org


ジョブホッパーは嫌われるけれど…


ジョブホッパーという言葉があります。

様々な仕事・様々な会社を、渡り歩くような人。

職を転々とする人。

つまり、転職回数が多い人が、このような言われ方をすることが多いようです。

(実際には、転職する事情は人それぞれですので、単純に転職回数だけを見て、ジョブホッパー扱いするのはひどいとも思いますが…)


なぜジョブホッパーが良い印象を持たれないのか…。

採用する側からすると…

これまで職を転々としてきた経歴のように…

  • 「短期間で辞められてしまうのでは…」

  • 「職場に馴染めずにトラブルが発生するのでは…」

…という心配をしてしまうからです。


その心配する気持ちは、わからなくもないです。

それでも、転職回数だけを見て、そういう心配をされてしまうことには、なかなか納得はできません。


ジョブホッパーだとしても、下記のような利点もあるはずなのです。

  • 様々な職場で様々な経験を積んできた

  • 様々な職場でイチからキャリアや人間関係を再構築する経験を積んできた

…こうした経験という利点があるはずなのですが…。


しかし、現実としては、転職回数が多いだけで、そういう目で見られてしまいます。


それなら、転職回数は少なければ少ない方が良いのか?


…と、思いますよね?

ところが、世の中は、理不尽です。


転職未経験(転職回数ゼロ)はそれはそれでマイナス評価される


転職未経験(転職回数ゼロ)はそれはそれでマイナス評価されるのです。

特に自分のような中高年になって、初めて転職をするような人は、敬遠されます。

それはもう思いっきり敬遠されます。


転職が初めての人の場合…

キャリアや人間関係をイチから再構築した経験がないので…

  • 「短期間で辞められてしまうのでは…」

  • 「職場に馴染めずにトラブルが発生するのでは…」

…という心配をしてしまうからです。(ジョブホッパーへの心配と同じ)

また…

「長年勤めてきた会社をなぜこの歳になって辞めるのか」

「病気とかトラブルとか、そういうマイナス事情があったのではないか」

…などと、疑われるのです。


もうどっちやねん!

と叫びたくなります。

これは…

中途採用を行っているというわりに、採用する側というのは、

中途採用者を信用していない、ということでもあります。

現に、前の職場を辞めている(または辞める予定でいる)というマイナスの実績があるから。

「前職を辞めた(辞める)理由」

これを、絶対に聞いてくるのは、こういう理由でもあります。


退職理由は、ネガティブな理由だと、どこでも嫌われます。

なので、ポジティブな理由を、皆いうわけですが…

転職しようとしている立場の人間からすれば、

実際の退職理由は、ほとんどがネガティブなものです。

採用する方だって、内心ではわかっているはずです。


話を戻しますと…。


転職で得られる最大のメリットは…


それは…


転職という経験ができたこと…それ自体です。


転職活動そのものの経験です。


いま、何らかの職業で働いている人なら、わかると思いますが…。

働いてみて、就職してみて、もっとも良かったと思うことは、

お金を得られること、社会とつながりを持てることなども確かにありますが…

働くという経験ができたことが最大のメリットとは感じないでしょうか。


転職の経験というのはものすごい人生経験になります。

転職の経験というのは、上記の「働くこと自体の経験」と並べられるほどの、人生経験になります。

良い経験か、悪い経験か、それはともかくですが…。

すごい人生経験になる、ということは確かです。


逆に言うならば、いまだに日本社会においては、転職は気軽にできるものではない

ということでもあります。

年齢差別は本当にすさまじいです。

また…。

所属している会社を辞めるということは「裏切り者」という扱いになります。

どんなに円満に退職したとしても、

「結婚」や「介護」などという家庭の事情での退職ではない限り、

裏切り者とされてしまいます。

それはつまり、転職することで、仕事上で培ってきた人間関係もゼロクリアされることを意味します。


転職すると…

  • 人間関係がゼロクリアされイチからの再構築を迫られます

  • 転職先では最底辺の新人(新卒よりも下)として再スタートとなります

  • 収入は下がる場合が多いです(特に中高年では)


世の中にある「成功者バイアス」が多分にかかった情報だけを鵜呑みにするのは危険です。


何歳になろうとも転職がもっと気軽にできる世の中になって欲しい


転職が日本よりも当たり前とされる諸外国では、どうなのでしょうか。

それは経験がないのでわかりませんが…


「終身雇用は崩壊した」

そういうのならば…

何歳になろうとも、転職が、もっと気軽にできる世の中になって欲しい

年齢差別がされない世の中になって欲しい

…そう強く願うところです。


kf7757.hatenablog.com


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