中途採用者には厳しい日本企業
中途採用者には厳しい日本企業
私は、詳細な年数はボカして書きますが、学生時代も情報系(いまで言うIT系)を専攻していて、新卒でIT系企業に入社し、それ以来25年以上、働いてきた人間です。
IT業界では、私が新卒で入った当時こそは、まだまだ汎用機(メインフレーム)系の環境も多かったですが、UNIX系をはじめとするオープン系も、私が新人から中堅に至る年代で、どんどん増えて行きました。
いま現在では、純粋なUNIX系も、もはや古いものとみなされ、多くがLinux系に置き換わっています。
非IT系の業界の人たちからすると、コンピュータといえば、Windows環境、または、MacOS環境を思い浮かべると思います。
もちろん、そういった環境を主に開発を行う企業・分野もありますが、特に基幹系業務システムでは、汎用機(各メーカー)・UNIX系・Linux系…が、開発環境となる場合が多いです。
(もちろん、開発環境ではなく、事務環境としてであれば、他の業界と同様、Windows環境などを使用します。また、近年では、サーバー系プログラムであっても、コーディング自体はWindows環境などのPC環境で行うことも多いです)
汎用機・UNIX・Linux…、OSの環境は異なれども、マルチユーザーOS環境での作業となるので、必ず自分に割り当てられたアカウント、もしくは特定作業専用のアカウントで、「ログイン」(またはログオン)して、様々なコマンドなどを使用して、基本的な操作を行うことになります。
汎用機・UNIX・Linux…といった、各種の環境において、ログインして作業を行う。
IT業界で働く人間であれば、上記の一行が示す行為は、きわめて基本的な行為です。
私は、冒頭で書いたような経歴だったので、上記を見ても、特に難しいこととは感じません。
無論、実際には、企業ごと・部門ごと・対象システムごと・サーバーごとに、OSも異なれば、設定も異なるので、はじめて接する環境であった場合は、使用するアカウントや環境の特性など、覚えることも多いと思います。
それでも、まったくのゼロ知識ではないため、その環境で普段から作業している人がいれば、その人に聞きながら……。もしも聞く人がいなければ、自分で試行錯誤をしながら……。
遅くとも数日あれば、基本的な作業はできるようになると思います。
ふだん気が付きませんが、
上記のような、ごくごく基本的な作業にも、かなりの「前提知識」「前提スキル」が必要なのです。
改めて思い知らされます。
ところが…。
もしも、まったくIT系の仕事を経験したことがない人が、上記の作業を求められたら……。
(サーバーなどのしくみも知らず、例えばメールひとつとってみても、裏側でどういったしくみになっているか知らず…といった場合…)
正直、厳しいと思います。
(そもそも、IT系の職種では、新卒の新入社員を除き、「前提知識」「前提スキル」は、すでに持っている…ということが前提とされています)
↑
※上記のような考え方自体も、中途で入ってくる人を阻むような考え方ですね……
昔の私…。いや、少し前の自分であれば…。
本当に手取り足取り教えられるのは、新卒の新入社員くらい。
中途入社の人は、上記のようなごくごく基本的なことは、経験済であるはず(べき)。
……といったような考え方を、何の疑問もなくしていました。
それどころか…。
基本的な作業などができる(またはすぐに覚えられる)ことは当然中の当然であり、IT系の専門知識(コンピュータ、OS、DBMS、ストレージなどの基礎知識)も、すでに保有していて当たり前。
……というような考え方を、何の疑問もなくしていました。
いま思うと、
未経験の中途入社の人にとっては、鬼のような考え方
です。
技術職・技術系の仕事の人って、
知識やスキル、または、それらを勉強しようとする姿勢があるかどうか…
…について、かなり厳しい人が多い。
IT系ではない、まったくの異業種への転向
私は、IT系ではない、まったくの異業種へ転向しようとしています。
私は、未経験の新人として入っていくわけですが…
職場の方々が…
若い新卒の新人と同じように見てくれるはずはない
…と思っています。
前提となる基礎知識やスキルはすでに持っていて入ってきたんでしょ
…と思われると思っています。
まさにブーメランのごとくですね……。
いろいろと、知識だけでも学習したり、事前準備を怠らないようにしなければなりませんし、
一から学ぶ姿勢が必要な新人であるというマインドセットに変えないといけないでしょう。
25年以上、働いてきたというプライドなど、すっぱり捨て去る必要があるでしょう。
いままで、新卒で企業や組織に入り、そのまま長い勤続年数を積み重ねる…といった…
ある意味、最強の立場にいた ということを自覚するとともに、
今後は、中途という…
ある意味で最弱の立場 としてやっていくことも同時に自覚しました。
逆の立場になってみて、はじめてわかる厳しい現実。
真摯に向き合って行きたいと思います。
(上記のような準備に全力で入るため、しばらくは当ブログも更新できないと思います)