「IoT」や「AI」という名の本を読むくらいなら「情報工学」「電子工学」の本を読むほうが有益だと思う
「IoT」や「AI」という名の本を読むくらいなら「情報工学」「電子工学」の本を読むほうが有益だと思う
IoT (モノのインターネット) , AI (人工知能)
いま書店に行くと、これらのキーワードをタイトルに使った本であふれているように見える。
書店だけではなく、企業の経営者なども、こうしたキーワードを盛んに使用している感がある。
もちろん一部には本物の専門家や有識者が、そういった本を書かれていたり、そういう言葉を使ったりしているのだろう。
しかし、大半の場合、「その筋の専門家ではない人」、「充分な知識を持っていない人」が、上記のような本を書いていたり、言ったりしているように思える。
言っては悪いが、「時流に乗っているだけ」の人もいるように見える。
どれもかなり昔からあった概念であり、その延長線上にある
IoT (モノのインターネット)
これは、1990年代に盛んに言われた「情報化社会」や、2000年代に盛んに言われた「ユビキタス社会」からの延長線上にある。
AI (人工知能)
これも、古くは「Lisp言語」の成り立ちの頃から研究されてきたものであり、エキスパートシステムの歴史を見れば、いまにはじまったものではない。
ビッグデータと関連付けて語られることが多いのも、膨大な物証がそろってはじめて実現できる理論も多いからである。
そのビッグデータの基盤にあるものは、データベースであったり、ネットワークであったり、従来のコンピュータシステム工学である。
技術領域のマッピング図を作成してみた
(技術領域マッピング図) Copyright FUJIWARA775
IoT ( モノのインターネット ) とは、こに示している技術領域のすべてに関係している。
AI ( 人工知能 ) も基礎は既存の情報工学のうえに立脚している。
これが私の自論である。
いまおきていることは革命ではない。
いまの時代、既存の知識や概念が完全に塗り替えられるようなことは発生しづらく、いままでの積み重ねのうえに不可能だったことが可能になっただけなのである。
上記の図を見ればわかるように、IoT、AI、などは、どちらも既存の技術領域を抜きに語ることはできないはずなのである。
基本に立ち帰るほうがかえって理解には近道となる
何事も、基本、基礎から地道に学習することが大切であると思う。
いまの時流に乗ったような、「IoT」や「AI」という名の本を読むくらいなら、「情報工学」や「電子工学」、「無線工学」などの本を読むほうが、よっぽど有益だと思う。
IoTと名が付いた本を読んでわかった気になるくらいなら、電気工学、電子工学、無線工学、情報工学(コンピュータ工学)の基礎の学習書を読んだ方が理解は進むと思う。急がば回れではないが、IoT本の大半は中身が薄くて価値が無い。
— ふじわら775SE@猫icon/職場復帰 (@KF7757) 2018年5月3日