非IT系の勉強にも力を入れる理由
非IT系の勉強にも力を入れる理由
IT系の企業や組織において、特に若手に見られる傾向として、「IT系の技術やスキル」にばかり興味を示し、客先である「ユーザー側の業務領域」には関心が無い。
これは以前にも記事で書いている。
確かに、「それは貴方(顧客側)が考える事でしょう?」と言いたくなる場面は無数にある。
しかし、IT、もしくは、ICTは、しょせん、道具である。手段である。
パソコンを日々使用して居ながら、パソコンの仕組みや中身などには興味が無い人が大勢いるように、顧客からしてみれば、システムの事など、深く知る必要性を感じていないのであろう。
(企業や組織において、システムはもはや血液と同じなので、それに対して無知な事は問題である、という点は確かにあるが)
IT企業の者がITに詳しい事を主張しても顧客には響かない
これは案外、気付いていない人が多いように思うのだが、ITに関して素人であり興味も持っていない顧客などの外部の人に対しては、「自分はデータベースの専門家です」とか、「IT系の難しい資格試験に合格しています」などと主張したところで…
(よくわからないけれど、それは当たり前だよね?)
(だってそれがアナタの仕事でしょう?)
…と、思われて、それで終わり、という場合が多い。
ひどい場合は、データベースの専門知識などよりも、Excelの使い方などを見られて、「IT企業の人なのにこんな事も知らないんですか?」などと侮られる事も多い。
誤解して欲しくはないが、私は情報処理技術者試験等の公的な試験の重要性は高いと思っている。一応、名刺にも控えめに書いているが、人によっては、それで自分への見方が変わって来る事も実感としてある。
合格する事と同じくらい、そのために勉強する事、そのものも重要である。
しかし一方で、IT系の資格試験はどれも「認定試験」に過ぎず「業務独占資格」(免許等)では無い。
そのことと、上述のような「外部の人にはアピール度が高くならない」点も、IT系の資格試験を否定的に見る人が一定数居る原因であると思う。
とにかく興味を持つことと興味がある分野を勉強してみること
うまくは言えないのだが、今の自分が非IT系の領域の勉強をしている事は、上記のような背景もある。
しかし、最も重要な点は「興味」であると思う。
例えば、私が今年いろいろ勉強してきた中では、通信分野では「無線」関係がとても面白いと感じはじめて、そちらを深く勉強してみたいという気持ちを強くした。
一方で、同じ通信分野でも「有線通信」(俗に言う弱電系)は、ものすごく専門的なのだが、あまりにも先鋭的すぎて、勉強のモチベーションが高まらない気持ちも持っている。
「興味」や「モチベーション」が高まらない領域を勉強する事は、苦痛である。
やはり、「興味」や「面白み」が感じられる領域を勉強する事が最も重要であると思う。