IT (情報技術) 学習記録

主に情報処理技術者試験、オラクルマスター、Linux技術者試験(LPIC)等の、IT系、または電気系の学習記録を中心に。(働き方や世の中も)

なぜ世の中はインフラエンジニアばかりのように見えるのか


なぜ世の中はインフラエンジニアばかりのように見えるのか


まず、真の意味でのインフラエンジニアって格好良い。スゴイ。これは事実。

但し、私の観測範囲では、純粋に汎用的なインフラ(基盤)系の知識やスキル"のみ"を、売りにしているような人は、かなり少ない。

そのような人には、以下のようなパターンがあるように思える。

  • 比較的大手のIT企業のインフラ系の部門で牽引役を長年勤めた人が、社外的にもその功績や論文が注目されたりする、自分の得意領域を汎化したアーキテクト

  • DBやネットワークなどのインフラ系に強みを持つ専門的な企業で実績を積んだ人が、社外的にもその功績や論文が注目されたりする、自分の専門領域をより先鋭化したアーキテクト

  • 同じくIT系企業の経験からエデュケーション分野に進み、長年指導をした実績を買われて本を出版したりする、早くから汎用スキルの指導を経験したアーキテクト

絶対数で言うなら、1番目、2番目のパターンの人が多い気がする。

全パターンに共通して言える事は、職業人としての始めからすぐにインフラエンジニアとして活躍された訳ではないという事。

最初は『キレイな汎用スキルの世界』ではなく、『泥臭い非汎用スキル、業務スキルの世界』での実務を経験しているという事である。


インターネットや、書店に並ぶ本を見ていると、世の中に露出しているエンジニアは、皆『インフラエンジニア』であるように思える。

しかし、もちろんのこと、実際には『そう見える』だけである。


実際に、プログラマーシステムエンジニア、アーキテクト、など呼び名は様々だが、ソフトウェア・エンジニアリングの世界で仕事をする中では、実は、汎用スキルよりも、非汎用スキルやユーザー業務知識などの、ある狭い特定の分野でのみ通用するようなスキルや知識の方が、はるかに必要度が高い

世間に名を馳せているような有名なインフラエンジニアの頭の中を、もしも見ることができるなら、実際に本などに書かれているような汎用スキルよりも、それの何倍もの莫大な量の、本などには書けない非汎用スキルや業務知識がつまっていることだろう。

そして彼らの活躍の影には、企業や組織の中で日々泥臭い業務と向き合っている無名のエンジニアがいる。無名のエンジニアから彼らも多くのことを伝授されて育ってきたのだ。


情報システムはその仕様も含めて企業や組織の秘密やノウハウのカタマリでもある。外に出せるのは知識の中のわずかな汎用部分だけになってくる。

結果として、ネットや書籍として露出している知識は、汎用部分だけになる。


そういう意味では、若手の、それも新人のうちからインフラ系の仕事ばかりをやってしまうのも一概に良い事とは言えない気がする。

始めからインフラ系の仕事ばかりをやってしまうと、周囲が泥臭い業務の非汎用スキルを身につけていく中で、自分はどんどん"汎用スキルだけ"を伸ばして行けているような気分になるので、『自分は他の人よりも優れている』と錯覚してしまう可能性がある。

そうした錯覚を頼りに転職をしてしまうと、人事担当者や経営者たちからはとても過大な期待をもらえるが、いざ現場に入ってみると現場での泥臭い経験値が無いことが露呈し、期待が大きい分、現場の他のエンジニアからは使えないと思われてしまうなど、痛い目を見る事もありえる。


汎用スキルももちろん大切だ。

しかし、決して泥臭い非汎用スキルや業務知識をおろそかにしないこと。

それこそが『自分だけの価値』を、実際の厚みとして形造るモノなのだ。