今日は情報処理技術者試験当日…ここでIT資格試験に関する意外と知られていないデータを少し書いておく
今日は情報処理技術者試験当日…ここでIT資格試験に関する意外と知られていないデータを少し書いておく
今日は平成29年度春の情報処理技術者試験(または情報処理試験)の試験日当日である。非常に良い天候に恵まれ、これで受験者数が少しでも伸びれば良いと思う。
私は、3年間もの休職明けという事情もあり、まだまだ高度試験を受けられるような準備もできなかったので、今回は申し込まなかったが、次回以降は積極的に受けたいという思いでいる。
情報処理技術者試験などの試験に否定的な人も、肯定的な人も、いろいろいると思う。それでも、Twitterにおいて、"情報処理" “試験"などというキーワードで検索すると、ものすごい数のツイートが出力される。
いろいろと制度が変更されて、一部は改悪だとも揶揄されてはいるが、流石に50年近い歴史を持つ国家試験である。知名度は抜群に高いという事なのだろう。
「情報処理技術者試験などのIT資格の意義とIT基礎知識の重要性」に関しては、以前にも下記のエントリーで軽く記載した。
今回は、意外と知られていない、IT資格試験に関するデータについて、少しだけ書いてみる。
民間系IT資格試験では、LPIC、ORACLE MASTER が2強
ベンダー系など、民間系のIT資格試験では、どうやら、LPI(Linux Professional Institute) による、LPIC(Linux技術者認定資格)と、ORACLEによる、ORACLE MASTER (Oracle Database)が、受験者数(または認定者数)の数字から見て、他の資格試験を圧倒しているようである。
LPIC 受験者数 2016年の段階で、約29万人 → 現時点の想定:約30万人
ORACLE MASTER 認定者数 2009年の段階で、約20万人 → 現時点の想定:約30万人
2つとも約30万人と、人数的には良い勝負である。
(オラクルマスターの方は認定者数なので、受験者数は更に多いと推測できる)
私はてっきり、オラクルマスターの方が断然多いと思っていた。こちらの方が古くからやっているためだ。感覚的にも知名度はオラクルマスターの方が上である気がしていた。しかし、実際にはLPICが肉薄している状況にある。やはり、OS系は強いという事か。(DB系も同様に強いんだが)
いろいろ調べてみたが、他のIT系の資格試験の多くは、受験者数、認定者数では、上記の10分の1にも満たないものがほとんどである。
(例えば、私が他に持っているUMLモデリング技術認定試験UMTP、等は、認定者数3万人弱のようである)
認定者数が多いという事は、それの数倍以上の『述べ受験者数』『述べ応募者数』があったという事である。
(2017年4月16日訂正)記事の中で、LPICの『認定者数』と『受験者数』とを間違えておりました。申し訳ありません。正しい数値は各試験の主催団体のWebページなどをご確認ください。
(参考)
「ORACLE MASTER 再受験のススメ - 今では管理職になっているご同輩諸君へ (Qiitaより再掲/一部修正)」
情報処理技術者試験はやはり歴史が違うので受験者数もケタが違う模様
国家試験である情報処理技術者試験の方は、IPAが統計情報を公開している。これを詳細に分析すれば、様々な事がわかるだろう。
情報処理技術者試験は、年に1~2回しか受験する機会がない事、スキルベースではなく知識ベースの内容である事、難易度が高い事、民間系試験よりは受験料が安い事、など様々な理由から…
応募者数 > 受験者数
…という傾向が強い。
それでも、経済産業省の資料によれば…
年間の応募者数が45万人規模の大規模な国家試験
平成26年度までの46年間に応募者数は1802万人を数え、合格者総数も226万人に達し
…とある。
ここで言う人数は延べ人数だろう。それでも、民間系試験とはケタが違う。
現在の平成29年に当てはめて推測してみると、ざっくり、延べ応募者数では2千万人近くに上っていて、合格者も250万人近くにまで上っているという事になる。
IT企業の人事部門の方にも、上記の試験を受けて欲しいという淡い思いはある。実際に勉強して受験してみないと、その試験の本当の難易度や本当の価値はわからない。決してITSSレベルとの相関表だけで判断できるものではない。
まぁ、逆も然りなので、これは言っても仕方がないか。
こういうように数字で見ると、やはり、皆、頑張っているんだなぁ、と思う。自分も頑張らねば。